イヘヤヒゲクサ(伊平屋鬚草)

Schoenus calostachyus


イヘヤヒゲクサ1

  • 科名・属名 : カヤツリグサ科 ノグサ属

  • 特徴 :
     草丈30〜80cmの多年草。
     地下茎は短く木質。茎は叢生し、やや円柱形で硬く平滑、幅1〜2mm。
     葉は主に根生して2列つき、葉身は線形で長さ約30cm、幅1.5〜2mm。先は鋭頭、質は厚くて硬く、扁平で上面は多少凹み、縁はざらつく。茎葉は1〜3個つく。
     花序は円錐形、長さ20〜50cm、2〜5節があり、各節に1〜3個の小穂がつき、総苞片は葉状。
     小穂は披針形〜長楕円状披針形、長さ2〜2.5cm、幅3〜5mm。9〜14個の鱗片が2列につき、3〜5個の花があり、下部4〜9個の鱗片は短く、花はない。
     鱗片は披針形、長さ1〜2cm、幅3〜4mm。花被片は4〜6個、上向きにざらつく。
     果実は卵形〜広卵形、3稜形で長さ3〜3.5mm、幅約1.5mm。黒褐色でしわが多い。

  • 分布・生育地 :
     九州(奄美大島、徳之島)〜沖縄(伊平屋、伊是名島) (国外:中国(南部)、東南アジア〜オーストラリア)
     日当たりのいい草地

  • 果(花)期 :  7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年10月6日  沖縄県島尻郡
     中 2015年10月7日    同  上
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・小穂 2015年10月6日    同  上

  • 撮影記 :
     日当たりのいいなだらかな尾根、背の低い潅木にはケスナヅルが絡みついていた。
     潅木の間の草地には枯れたような草が薄く生え、その中にイガクサやこの花が見られた。
     それでも、小穂が球状になるイガクサ(写真では下の方に点々と見られる)は割合に目に付いたが、この花は花序が細長く草丈も高いので、周囲の景色に溶け込んでいてわかりにくかった。

  • 同じ科の仲間の花
イヘヤヒゲクサ2

小穂