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- 科名・属名 :
カヤツリグサ科 スゲ属(ミノボロスゲ節) 注.APG分類V、Wでは、オオカワズスゲ節(Sect. Vulpinae)で学名(C. albata var. albata)。
- 特徴 :
草丈20〜60cmの多年草
根茎は短く、叢生する。
茎は鋭い3稜があってざらつく。
葉は線形で、幅2〜3mm、濃緑色で有花茎より短い。
花は有花茎の先に3〜5cmの卵状円柱形の花序を作り、小穂を密につける。小穂は雌雄性、上方に雄花、下方に雌花をつけ、卵円形で長さ5〜8mm、淡緑白色。雌鱗片は卵状楕円形で円頭、中肋の両側は栗褐色を帯び、縁は幅広く白膜質。
果胞は卵状披針形〜三角状披針形で、長さ4〜5mm。翼は狭く、褐色の脈があり、中部以上がざらつき、基部はやや海綿状に肥厚し、やや長い嘴となる。
痩果は卵円形で長さ約1.3mm。柱頭は2岐する。
- 分布・生育地 :
北海道〜本州(中部、関東以北)、四国 (国外:南千島) 山地の湿った路傍、草地、湿地
- 果(花)期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
2015年7月21日 群馬県尾瀬 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・花序(小穂) 同 上 下・完熟小穂 2016年7月24日 群馬県利根郡
- 撮影記 :
尾瀬でも赤城山でも、登山道際や草地の縁で長い花茎を斜めに伸ばし、先にやや長めの花序をつけていた。
平地に生えるミコシガヤに似ているが、この花は平地ではなく山地に生えるため、混生することはないようだ。
また、オオカワズスゲんも似た所に生えていて見分け難いが、この花の果胞の脈は褐色(オオカワズは緑色)であることでわかる。
カヤツリグサ科は敬遠していたが、興味を持って眺めると、それなりに面白さがある。痩果の写真を撮るようになったらもっと面白くなるようだが。
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