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- 科名・属名 : ラン科 シュンラン属
- 特徴 :
草丈30〜80cmの多年草。着生。
偽鱗茎は高さ4〜5cm、数枚の細い葉に包まれる。
葉は束生し、線形で長さ30〜50cm、幅1〜1.5cm。質は革質で厚く、光沢がある。
花は偽鱗茎の基部から出た長さ20〜30cmの花茎の先に疎らに10〜15個つける。萼片は倒披針形、白色に暗紅紫色の筋が入り、長さ3〜3.2cm、幅5mm。側花弁は萼片と同じ。唇弁は直立し、暗紅紫色で3中裂し、中央裂片は反曲し、表面に短毛がある。
果実は紡錘形で長さ3〜4cm。開花時にも前年の果実が残る。
- 分布・生育地 :
九州(南部)〜種子島 (国外:亜熱帯〜熱帯アジアに広く分布) 常緑樹の樹幹に着生
- 花期 : 10〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年11月5日 鹿児島県 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
和名のヘツカ(辺塚)が鹿児島県の大隈半島の地名であるように、かっては大隈半島の原生林には数多くの株が着生していたそうだ。
しかし、園芸目的のために徹底的に採取され、自生のものは見られないということで、撮影はあきらめていた。
ある所から鹿児島県の自生株の情報が入り、秋の深まった頃訪れた。
大木には何段にもこのランが着生し、人の手が入らず自然のままだとこんな素晴らしい光景が見られるのかと、しばし感動で声も出なかった。
樹幹にはボウランやキバナノセッコクの着生も見られ、花時にまた来てみたいと思った。
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