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- 科名・属名 : ラン科 エビネ属
注.APGV分類ではエビネと同一種とし、学名(C. discolor)
- 特徴 :
草丈30〜50cmの多年草。
葉は2〜3個つき、倒披針状長楕円形〜長楕円形、長さ15〜25cm。葉柄は長い。
花は葉の中心からからでた花茎の先に十数個つき、径3〜4cm。萼片は狭卵形で鋭頭、側花弁は萼片よりやや狭く、同長。萼片と側花弁は紫褐色〜淡黄緑色。唇弁は白色で、さきは3裂する。距葉長さ8〜10mm。
エビネに比べると、唇弁が相対的に小さく、縦の隆起線が目立たない。
ただ、本種やトクノシマエビネも含め、エビネと同一種とする考え方がある。
- 分布・生育地 :
沖縄(沖縄島) (国外:日本固有) 常緑樹林下
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2008年4月9日 沖縄県国頭郡 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
常緑樹の茂る樹林下、石灰岩の岩礫の間を慎重に進む。今日みたいな曇天の日はいつハブが出てきてもおかしくない。
藪をくぐり少し明るい林下に出ると、目の前の石灰岩の上に3本立ちのエビネが咲いていた。
見た目には本土のエビネと何ら変わらない感じだ。唇弁が小さいのが特徴の変種とされ、ここではその考え方に沿ったが、同一種の変化の範囲とする考え方もある。
あだ、本州では広く分布するエビネも、沖縄では沖縄本島の隆起石灰岩地帯にしか分布しない希少種だ。
エビネ同様、色合いに変化があることが知られている。今回であった数株は、どれも暗赤紫色の側花弁に白の唇弁という南の島らしからぬ地味な色合いだった。
それにしても、やんばる地域には、ここが南限という種がいくつもある。逆に八重山諸島に分布し、ここが北限という種も多く、何時きても飽きることがない。
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