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- 科名・属名 : ラン科 キンラン属
- 特徴 :
草丈30〜80cmの多年草。
葉は5〜8枚で互生し、広披針形で長さ8〜15cm、幅2〜4cm。先は鋭く尖り、根元は茎を抱く。質は厚く、縦脈が多い。
花は茎頂に3〜12個上向きに咲き、黄色で半開する。萼片は卵状長楕円形で長さ1.4〜1.7cm、側花弁はやや短い。唇弁は3裂し、中裂片の内側に黄褐色の隆起したヒダがある。
果実(刮ハ)は円柱形で直立する。
花の色が帯白色のものがあり、
●シロバナキンラン(f. albesceens)(中下の写真)という。
唇弁が花被片化し、ほぼ同形同大になるものがあり、
●ツクバキンラン(f. conformis)(左下の写真)という。
他にも、全体が白化したアルビノのものがあり、
●アルビノキンラン(仮称)(学名未定)(右上の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮、中国) 山や丘陵地の林下
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2000年5月10日 東京都八王子市1 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花 2018年4月27日 東京都八王子市2 中中・果実(刮ハ) 2018年5月19日 東京都八王子市3 中下・シロバナ 2015年5月3日 東京都武蔵村山市 左下・ツクバ 2018年5月4日 茨城県 右上・アルビノ 2023年4月27日 東京都 (中下、左下、右上は詳細写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2018年4月27日 東京都八王子市2
- 撮影記 :
若葉の黄緑色に染まる雑木林の下、ギンランなどと同じところに咲いている。
花弁が開いて中の朱色を見せるこの花の方が豪華で、色だけでなく咲き方も金にふさわしい。
人里に近い雑木林に咲くため盗られて少なくなってはいる。それでも多摩丘陵の雑木林を歩くと、ちょくちょく見かける。
この花に黄色が抜けて白っぽくなった花があると聞いていたが、黄色の花のアルビノはごく稀で目にすることはなかった。
ある時、花仲間からシロバナがあるとの連絡を受け早速出かけてみると、唇弁を除き背萼片や側花弁が白っぽい色をした花が咲いていた。
シロバナキンランは花全体が白色になるかと思っていたが、図鑑でも掲載されている写真もこの花同様唇弁は黄色が残っているのでこれで間違いないのだろうと思う。
後日、唇弁が花被片化し、同じような形と大きさになるツクバキンランや、全体が白化したアルビノキンランも見ることができた。どれも変わった姿の花だった。
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