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- 科名・属名 : ラン科 クモキリソウ属
- 特徴 :
草丈5〜7cmの着生ラン。
ジガバチソウによく似ている。
違いは花で、小苞が三角状でより広く、唇弁は蕊柱と平行して徐々に曲り(ジガバチでは基部付近で急に曲る)、先端部で短く外に巻き、先は切形(同尾状に尖る)、縁はほぼ全縁。唇弁の内側基部にある肉質隆起は、正面から見るとほぼ三角形(同四角形)である。
- 分布・生育地 :
本州、九州 (国外:日本固有) 冷温帯の落葉樹の樹幹
- 花期 : 6〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年6月23日 栃木県 中上・全体2〜中下・花 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実(刮ハ) 2020年8月13日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
ジガバチソウによく似た姿で、フガクスズムシのように大木の樹幹に着生するこの花のことは前から知っていた。
しかし、高いところにあるものさえ園芸目的で採取されていると聞き、撮影できる距離にある花に出会えることは無理だろうと思っていた。
ある情報を得て栃木県を訪れてみると、大木から張り出した太い枝の上に小さな花が咲いていた。双眼鏡で覗くと、唇弁がスカートの様に広がり、縁も裏側に巻き込んでいないなどジガバチソウの花とは明らかに異なる。
手に触ることはできないが、何とか望遠レンズで届く範囲だ。できればもう少し近くで見たい。この次は梯子をもって再訪することを花に誓った。
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