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- 科名・属名 : ラン科 オニノヤガラ属
- 特徴 :
草丈3〜4cmの菌従属栄養植物。
根は紡錘状〜円筒形で、長さ2〜7cm、幅3〜9mm。
茎は直立し、地上部では殆ど伸びず、花序を入れて低い。
花は茎頂に1〜数個つき、暗褐色、表面は淡茶褐色のいぼ状のものが多い。萼片と花弁は癒合して先は合着し、長さ10〜12mm。
花後、果柄は伸び、15〜40cmの長さになる。
- 分布・生育地 :
沖縄 (国外:台湾) 常緑樹林下
- 花期 : 2月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2012年2月26日 沖縄県 中・全体2、以下全て 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
沖縄本島北部の常緑樹林下で見つかったオニノヤガラ属の菌従属栄養植物、2013年秋に発表された。
同じものが台湾で見つかって2012年に先に新種として発表されているので、これは日本での新産地ということになる。
発表された京都大学の末次氏の論文によると、@花筒が開かない。 A唇弁が花筒に合着し、通常唇弁の基部に見られる瘤状の付属器官がない。 Bずい柱の背面に大きな翼状突起がある。
これらが他のオニノヤガラ属には見られない特徴のようだ。
幸運なことに発表前の2012年2月、発見者の花仲間とこの花を見る機会があった。
同じ仲間のクロヤツシロランやナンゴクヤツシロランも見つけにくいが、雨で暗かったとはいえ、この花は地面の色と同化しそれ以上に見つけにくかった。
この仲間のランは、花後花柄が長く伸びて初めて気がつくことが多いが、翌年花の時期に同じ場所に出かけても発生していないことが多く、花に出会えるのはなかなか難しい。
末次氏は、同時に南西諸島産の新種タケシマヤツシロランも発表したが、私自身もそれ以外に南方で形態の異なるランを撮影しており、今後も新種や新産の発表が期待される。
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