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- 科名・属名 : ラン科 シュスラン属
- 特徴 :
草丈50〜70cmの多年草。
茎は匍匐し、先は直立する。
葉は根元に4〜6個が互生し、葉身は広披針形、長さ約20cm。
花は総状花序になって頂生し、多数の花をつけ、数個ずつ順次咲き、赤褐色、唇弁は淡黄褐色で先端は白色。萼片は長楕円形、長さ7〜8mm。側花弁は線状倒披針形。唇弁は卵形、長さ7〜8mm、先は尖り下方に反り返る。
- 分布・生育地 :
沖縄(沖縄島) (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア〜ヒマラヤ、インド、スリランカ) 石灰岩地の常緑樹林下
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年4月15日 沖縄県沖縄島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
小雨模様で一層薄暗いやんばるの森、積み重なった石灰岩の隙間からハブが出てきそうな谷筋を慎重に下り、出迎えてくれたのがこの花だった。
見た目はヤブミョウガそっくりの草姿。葉の中心部から50cmを越える花茎を伸ばし、何と形容したらいいのか分からない奇妙な形の小さな花をいくつか咲かせていた。
ランの花は変わった形をしたものが多いが、これほど奇妙な花は見たことがない。言葉よりも花のアップを見たほうが納得していただけると思う。
また、この花がシュスラン属というのも本州の感覚では信じられない。
ただ、沖縄には同属のヒゲナガキンギンソウがあり、全体の感じはそれと似ている。
この自生地は、沖縄県のレッドデータブックでも唯一の産地と記されており、ハブを番人にしていつまでも生き残っていて欲しいと思った。
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