ヤンバルヤツシロラン(山原八代蘭)

Gastrodia nipponicoides


ヤンバルヤツシロラン1

  • 科名・属名 : ラン科 オニノヤガラ属

  • 特徴 :
     草丈3〜6cmの菌従属栄養植物(腐生ラン)、多年草。
     塊茎は紡錘〜円柱状で斜上し、長さ2〜5cm、径3〜9mm。黄褐色で表面には単細胞の毛が密生する。
     花茎は直立し、円柱形で径約3mm。
     花は花茎の先に1〜4個つき、筒状でやや上向きか下向きに咲き、長さ15〜17mm、径8〜9mm。暗褐色で表面には多くの白いいぼ状の点がある。
     萼片と花弁は3/4程度まで合着してつき、先は浅く5裂する。背萼片と側萼片は卵状三角形で鈍頭、長さ幅とも約4mm、側萼片は鋭頭。側花弁は卵形で長さ2.5〜3mm、幅2〜2.5mm。唇弁は長さ約10mm。蕊柱は円柱状で長さ約7〜8mm、白色。葯は径1〜1.5mm。
     花後花茎が伸び、長さ20〜30cmになり、果実(刮ハ)は円柱形で長さ約3cm。

  • 分布・生育地 :
     九州(奄美大島以南?)、沖縄 (国外:日本固有)
     常緑広葉樹林下

  • 花期 :  3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年4月22日  鹿児島県
     中・全体2 2012年3月11日  沖縄県
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花 1995年4月22日  鹿児島県

  • 撮影記 :
     沖縄北部の山中、常緑樹林下に2種類のヤツシロランが生えていた。一方は花茎が高くて色が淡く、もう一方は高さが低くて暗褐色、こちらはまだ開花前だった。
     一見してハルザキヤツシロランの仲間だとは思ったが、当時は未発表でヤツシロランspとして記録していた。
     2017年4月、神戸大学の末次健司氏がこれら2種について、背の高いほうをツツザキヤツシロラン、背の低く色の濃いものを本種として発表したことにより、ヤツシロランspにやっと名前が付けられた。
     これを見て、平成7年、奄美大島で撮影した変わったヤツシロランと本種が極似していることに気がついた。
     当時はハルザキとしていたが、どうやら本種と思われるので、上の全体と下の花の写真を本種としてアップすることにした。
     ただ、鹿児島県の島嶼にはトカラヤツシロランという種もある(どんな花かわからないが)とされており、奄美の花はこれに当たるのかもしれない。
     また、これ以外にも、西表島や石垣島で変わったヤツシロランを撮影しているが、自生地が流されたり、同じ場所に続けて発生しないなど、なかなか研究依頼できないでいる。そのうち、これらも新種として発表されるかもしれない。

  • 同じ科の仲間の花
ヤンバルヤツシロラン2

花