カエデドコロ(楓野老)

Dioscorea quinqueloba


カエデドコロ

  • 科名・属名 : ヤマノイモ科 ヤマノイモ属

  • 特徴 :
     つる性の多年草。
     茎は無毛で、根茎は太く、厚くなる。
     葉は互生し、卵心形で、長さ6〜12cm。3裂または掌状に5〜9裂し、側裂片の先は尖らず丸みを帯びる。葉柄の基部に1対の小突起がある。
     雄花序は直立し、雌花序は下に垂れ、小さな花を多数つける。花被片は橙黄色で平開する。雄しべは6個で完全。
     果実(刮ハ)は倒卵状円形で3つの翼があり、長さ12〜16mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(中部地方以西)〜沖縄 (国外:日本固有)
     山野

  • 花期 :  7〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     2004年7月25日  福岡県北九州市
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・雄花序    同  上
     下左・雄花 2015年8月8日  兵庫県たつの市
     下右・刮ハ 2005年9月17日  兵庫県相生市

  • 撮影記 :
     東日本には分布していないので、何かの機会に出会えないかと思っていた。福岡県のある池、目的の水生植物は見当たらなかったが、池の周りの潅木にはヤマノイモ科の花が密集して咲いていた。
     葉が不規則に切れ込み、キクバドコロと違い裂片の先が丸くなっているのが特徴で、これに似た花はウチワドコロ(本種より切れ込みが多い)くらいで見間違えることはない。
     よく見ると、この花の外にオニドコロヒメドコロの3種が混生しており、葉の形を確認しながら撮影した。
     この花は葉の形やもさることながら、花が黄色を帯びるので、花色でもなんとなく違うことがわかる。

    刮ハ

    同じ科の仲間の花
雄花序

雄花