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- 科名・属名 : イノモトソウ科 ホウライシダ属
- 特徴 :
草丈15〜25cmの夏緑性シダ。
根茎は短く、ほぼ直立し、葉を叢生する。
葉は1回羽状複生、葉身は狭披針形、長さ(12-)15〜22(-24)cm、幅(2-)2.2〜2.5(-3)cm。側羽片は5〜8対つき、楕円形〜ほぼ円形、長さ(1-)1.1〜1.2(-1.4)cm、幅(1-)1.1〜1.3(-1.5)cm。先は円頭、基部はやや心形〜広いくさび形、短い柄があり、前側は波状縁〜欠刻縁、ほかは全縁。質は薄い草質、緑色〜鮮緑色で無毛。
葉柄は黒褐色で光沢があり、長さ(1.8-)3.2〜4.8(-6.2)cm。基部だけに線状披針形で褐色の鱗片がある。
胞子嚢群は羽片の辺縁で偽包膜の裏側に1〜5個つき、楕円形で長さ(0.7-)0.9〜1.1(-1.3)mm、幅(2.5-)3〜3.6(-4.2)mm。包膜はなく偽包膜がある。
- 分布・生育地 :
九州(大分県) (国外:朝鮮、中国、台湾、タイ) 石灰岩上
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年6月17日 大分県 中上・全体2、以下中下(全体3)を除き全て 同 上 中下・全体3 2010年6月12日 同 上 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
そのシダは思ったより分かりやすい石灰岩の崖にへばりつくように生えていた。
ホウライシダに似た感じでどこにでもありそうなシダだが、日本では大分県の1ヶ所だけにあるという希少なシダだ。
似たような石灰岩の崖は他にもあるのに、何故ここだけに生えているのか不思議でならない。
それにしても、大分には同じ属のオトメクジャクという国内では他では見られないシダもあるなど、シダにとって興味ある地域だ。
数年後再び訪れると、以前と同じように岩上で生き延びていたが、崖の崩落が激しく、足元に砕けた岩屑が多数散乱していた。このままでは崩落で埋まってしまうのではないかと心配になった。
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