カワリウスバシダ(変り薄葉羊歯)

Tectaria phaeocaulis


カワリウスバシダ

  • 科名・属名

  •  ナナバケシダ科 ナナバケシダ属

  • 特徴

  •  長さ70〜150cmの常緑性シダ。
     根茎は短く横に走るか斜上し、葉を接近してつける。
     葉は基部では2回羽状複葉で、葉身は卵状長楕円形、長さ40〜80cm。側羽片は数対あり、最下羽片が最も大きく、長さ2cmになる柄がある。その他の側羽片は無柄かあってもごく短く、多少鎌状になった線状長楕円形、先は尾状鋭尖頭、鈍鋸歯縁で浅裂〜中裂する。質は硬い草質で、濃緑色。葉柄は葉身とほぼ同長で、茶褐色で光沢がある。
     胞子嚢群は遊離小脈に頂生して葉裏全体に散生し、円形で径1.5〜2mm。包膜は円腎形。
     別名 ウスバカワリシダ

  • 分布・生育地

  •  沖縄(沖縄本島、八重山列島)  山地林下

  • 撮影月日・場所

  •  2006年12月24日 沖縄県国頭郡
     下・胞子嚢   同 上

  • 撮影記

  •  晩秋〜初冬にかけて咲き、株ごとに花色の変化があるヘツカリンドウを尋ねて、沖縄本島の山に分け入った。
     珍しく十数人の団体、ワイワイガヤガヤと賑やに歩いていくと、道端にリュウキュウルリミノキの花と実があった。
     早速皆で撮影を始めたが、人数が多く順番待ちとなるためあたりを見て回ると、変わったシダが目に入った。
     それまで、シダには興味がなくカメラを向けることはなかったが、このシダの形と胞子嚢群の美しさにつられて撮影した。
     翌年からシダの撮影を始めるきっかけを作ってくれた忘れられないシダだ。

    その他のシダ
胞子嚢群