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- 科名・属名 : オシダ科 イノデ属
- 特徴 :
草丈80〜100cmの常緑性シダ。
カタイノデとツヤナシイノデの雑種とされる。
葉は2回羽状複葉、葉身は広披針形、長さ60〜80cm。先はやや尾状に伸びる。質はやや硬い硬い紙質、黄緑色だが緑色が濃く、やや光沢がある。
胞子嚢群は、中肋と辺縁の中間につく。
葉柄基部の鱗片は広卵形で中央に艶のある黒褐色の縞が入る。中軸の鱗片は張り付くか斜め上向きにつく。
基部の鱗片に黒褐色の縞が入るところや、葉身の先端が尾状に伸びること、葉の色が緑色が濃くやや光沢があることはカタイノデに似、基部の鱗片が広卵形で中軸下部の鱗片が張り付くか斜め上向きにつくところはツヤナシイノデに似る。
- 分布・生育地 :
本州(関東地方以西)〜九州 (国外:日本固有?) 低山地の林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年5月6日 東京都八王子市 中上・全体2 2013年5月17日 東京都高尾山 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・胞子嚢群1 2015年5月6日 東京都八王子市 中下・胞子嚢群2 2016年11月5日 同 上 左下・葉表 2015年5月6日 同 上 右上・葉柄鱗片 2013年5月17日 東京都高尾山 右中・基部鱗片 2015年5月6日 同 上 右下・中軸鱗片 2016年11月5日 同 上
- 撮影記 :
シダに詳しい花仲間の案内で、八王子の山地の谷沿いにイノデ類の観察に出かけた。
シダの撮影を始めたのが遅く、またよく似たものが多くて同定が難しい。特にイノデの仲間は雑種が多いことから初心者にはチンプンカンプンだ。
わかってくるとそれが面白さに繋がるらしいが、その域に達するのは容易ではない。
和名のアカメ(赤目)は、最初に見つけられた三重県の赤目渓谷に由来しているとのことだ。
八王子のその谷は特にイノデの雑種が多いらしく、このほかにもミツイシイノデ、カタイノデモドキなど何種かの雑種が見られた。
雑種は鱗片の形や色、胞子嚢群の位置など比較してみると違いを感じるのだが、単独で生えているといまだによく分からない。基本種からしっかり勉強しないと難しいようだ。
その他のシダ
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