アイノコホウビカンジュ(合之子鳳尾貫衆)

Nephrolepis × pseudobiserrata


アイノコホウビカンジュ

  • 科名・属名 :
     ツルキジノオ科 タマシダ属
     注.タマシダ科(NEPHROLEPIDACEAE)の考え方あり

  • 特徴 :
     草丈80〜120cmの常緑性シダ。
     ホウビカンジュヤンバルタマシダの雑種と考えられている。
     したがって、形態は両者の中間となるが、どちらの親に似るかで少し違いがある。
     一般的は、ヤンバルタマシダの羽片の基部の上側にある耳状の突起はほとんどなく、胞子嚢群の位置ははホウビカンジュよりヤンバルタマシダに近く、やや辺縁に近い場所につく。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(八重山諸島) (国外:台湾、東南アジア)
     林縁の斜面

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2012年6月10日  沖縄県西表島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     西表島の道路の法面、教えられた場所に一見するとホウビカンジュと思えるようなシダが群生していた。
     車を止め近寄って観察すると、裏面の胞子嚢群は明らかに辺縁寄りで、辺縁と中肋の1/3くらいの位置にあるホウビカンジュとは異なる。
     一方、ヤンバルタマシダにある側羽片の基部上側の鋭頭な耳片はなく、雑種ということが感じとれた。
     ただ、雑種のため中間的な形が色々あり、教えていただかなければ見過ごしていただろう。
     シダは雑種を作ることが多く、基本種がしっかり認識できていないと雑種かどうかも判断できず、同定を一層難しくしている。

  • その他のシダ
胞子嚢群