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- 科名・属名 : チャセンシダ科 チャセンシダ属
- 特徴 :
草丈20〜35cmの常緑性シダ。着生。
根茎は斜上〜直立し、葉を叢生する。
葉身は2回羽状深裂〜3回羽状深裂、葉身は披針形で先は鋭頭、両側がほぼ平行し、基部は狭くならず、長さ(6.1-)10〜16(-19)cm、幅(2.8-)4〜5.4(-6.3)cm。側羽片は歪んだ平行四辺形、(10-)11〜15(-19)対あり、最下羽片で長さ(1.2-)1.9〜2.5(-2.6)cm、幅(0.8-)1.1〜1.6(-1.8)cmで有柄。小羽片はくさび形、長さ(0.6-)0.7〜0,9(-1.1)cm、幅(0.2-)0.3〜0.4(-0.5)cm、先は鈍頭〜鋭頭、頂点側は歯牙縁、他は全縁。質は厚い紙質、濃黄緑色で葉表には溝がある。
葉柄は緑色〜褐色、長さ(2.8-)7.2〜11(-14)cm。鱗片は基部のみに多くつき、茶褐色〜褐色、披針形〜狭披針形で先は尾状、長さ(2.5-)3〜4(-4.8)mm。
胞子嚢群は裂片の中肋と辺縁の中間につき、線形で長さ(1.7-)2.9〜4.5(-5.7)mmとやや長い。
- 分布・生育地 :
本州(福島県以西)、四国 (国外:日本固有?) 山地の岩上、樹幹に着生
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年5月4日 静岡県浜松市1 中上・全体2 2019年11月13日 同 上2 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・葉表 2009年8月15日 同 上3 左下・胞子嚢群 2019年11月13日 同 上2 右下・葉柄基部鱗片 同 上
- 撮影記 :
アオガネシダに似ているが、羽片の切れ込みが浅く、葉は細くて両側が並行になる。また、トキワシダに比べると、全体やや大型で羽片の切れ込みが深く、葉軸上に無性芽を生じないなどが違いである。
どこでもあるシダではないが、静岡県西部の奥深い山中では、樹幹や岩上に点々と自生している姿を見ることができた。
やや並行的に伸びる葉身はすっきりした感じで、観賞用に採取されるというのが理解できるような気がした。
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