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- 科名・属名 : ウラボシ科 イワヒトデ属
注.オキナワウラボシ属(Microsorum)の整理(「日本産シダ植物図鑑U」(学研刊))もあり。種小名変わらず
- 特徴 :
草丈30〜50cmの常緑性シダ。
根茎は多肉質で太く、短く匍匐し、込み合って葉をつける。
葉は単葉〜3裂または1回羽状深裂し数対の裂片をつけるものまであり、葉身は三角状卵形で鋭頭〜鋭尖頭、単葉の場合は狭披針形、長さ(28-)35〜45(-55)cm、幅(10-)13〜18(-22)cm。側裂片のある場合1〜2対あり、長楕円状披針形で、長さ(6-)8.3〜13(-20)cm、全縁。質は硬い紙質、表面は黄緑色〜緑色で光沢があり、乾いても黒変しない。
葉柄はほとんど基部まで翼があって葉身との境界ははっきりせず、わら色でほぼ無毛。鱗片は基部以外ではごく疎らで、狭披針形〜線状披針形、褐色〜黒褐色で半透明。
胞子嚢群は裂片の頂点側からつき、葉縁を除き葉裏に多数散在し、円形〜楕円形、長径(1.1-)1.4〜2.2(-2.9)mm。
- 分布・生育地 :
九州(南部)〜沖縄 (国外:中国、台湾、東南〜南アジア) 低山地の沢沿い
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2010年3月19日 沖縄県西表島 中上・全体2(単葉) 2017年5月19日 鹿児島県屋久島 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・胞子嚢群1 2010年3月19日 沖縄県西表島 下・胞子嚢群2 2017年5月19日 鹿児島県屋久島
- 撮影記 :
西表島の山中、僅かに水の流れる沢に沿い、滑りやすい岩場を詰めていくと、大きな岩にふさがれた。
回りこむしかないかなと濡れた岩場を巻き始めると、色んなシダが生えているのが目に入った。
ナンゴクホウビシダ、オオミミガタシダ、コウザキシダなど立派な株がいくつも生えている。
その中に大きな葉を持つこのシダがあるのに気がついた。単葉のものもあったがほとんどが立派な側羽片をつけていた。
水辺に生える同じ属のミツデヘラシダと形は似ているが、30cm以上と大きく、翼があること、表面が緑色であることなどが異なる。
側裂片のあるものだけでなく、単葉タイプのものも屋久島で見かけた。
その他のシダ
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