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- 科名・属名 : ウラジロ科 コシダ属
- 特徴 :
無限成長する常緑性シダ。
根茎は長く匍匐し、硬くて赤褐色の毛がある。
葉はほぼ等分に分枝を重ねて無限成長し、最終の中軸枝と他の中軸枝の基部の副枝は葉状で羽状に深裂し、長楕円状披針形、長さ15〜40cm、幅3〜8cm。裏面は白く、赤褐色の毛が疎らにある。裂片は線形、幅3〜4mm、先は円頭〜鈍頭、全縁。質は革質、黄緑色で裏面は白色を帯びる。
葉柄は長さ20〜100cm、径2〜3mm、黄緑色〜赤褐色。鱗片はなく、赤褐色の毛がある。
胞子嚢群は中肋と辺縁の中間に1列に並び、円形で(0.7-)0.8〜0.9(-1)mm。
- 分布・生育地 :
本州(福島、新潟県以南)〜沖縄 (国外:旧世界の亜熱帯〜熱帯地域) 日当たりのいい林縁、山麓
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年4月28日 沖縄県西表島 中上・全体2(新葉) 2018年4月21日 鹿児島県屋久島 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・新葉 2018年4月21日 鹿児島県屋久島 中下・葉表 2023年11月11日 静岡県静岡市 左下・胞子嚢群 2007年4月28日 沖縄県西表島 右下・葉柄基部鱗片 2023年11月11日 静岡県静岡市
- 撮影記 :
シダに全く興味のなかった頃、このシダは邪魔者以外の何者でもなかった。
というのも、西表島の明るい草地に生えるナリヤラン群生地、しばらくするとこのシダが地表を覆いつくすように茂り、いつの間にか草本が消えてしまうことが度々あったからだ。
本土でもこのシダが生えた林縁や草地は歩きづらく、これが繁茂しているだけで中に入る気をなくした。
シダに興味を持ちはじめてからよく見ると、新葉の時期の姿は幾何学的で美しく、胞子嚢群も青みを帯びた葉裏に黄色の円いソーラスが1列に並び、可愛く美しいと感じるようになった。
和名のコ(小)シダは、同じ科の別属でよく似たウラジロより小さいことからつけられている。
その他のシダ
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