クシロハナシノブ(釧路花忍)

Polemonium caeruleum subsp. laxiflorum var. paludosum


クシロハナシノブ

  • 科名・属名
  • : ハナシノブ科 ハナシノブ属

  • 特徴

  •  草丈30〜80cmの多年草。
     花は青紫色で、エゾノハナシノブカラフトハナシノブに似ているが、 小葉が細長く、花序に腺毛と細毛が密生し、萼裂片が筒部よりわずかに長いことが相違点。

  • 分布・生育地

  •  北海道(道東地方) 湿原

  • 花期
  • : 6月

  • 撮影月日・場所

  •  1990年6月24日 北海道霧多布湿原
     アップ  同 上

  • 撮影記

  •  道東地方の湿原に生えるカラフトハナシノブの変種である。
     この花に出会った霧多布湿原や道東地方は、夏、海霧がかかることで知られている。そんな知識はあったものの、実際の海霧は驚きだった。
     駅からのバスが晴天の道路を海に向って進んでいくと、前方に薄い灰色の丸いドームのようなものが見えてきた。
     車がその中に入ると、突然薄暗くなってあたり一面霧に包まれた。車から降りると水滴が頭に当たった。塩辛い。電線に着いた塩が水滴で溶け、塩水となって落ちてきたのだ。
     翌日はつかの間晴れてこの花に対面できたが、すぐに霧がかかってきた。こんな厳しい環境に咲いているのだ。
     撮影し終え霧のドームを抜けると、嘘のように青い空が広がっていた。
花アップ