ヘツカコナスビ(辺塚小茄子)

Lysimachia ahsumiensis


ヘツカコナスビ1

  • 科名・属名 : サクラソウ科 オカトラノオ属

  • 特徴 :
     地上を這う多年草。
     茎はやや密に軟毛が生える。
     葉は対生、葉身は卵円形、長さ7〜15mm、幅6〜13mm。先は尖り、基部は円形、全縁。表面には長軟毛が生え、葉肉内に腺点も腺状もない。
     花は茎の上部の葉腋に1花つき、黄色で径約1cm。花冠は5裂し、裂片は倒卵形で先は円く、褐色の状斑がある。萼は5深裂し、裂片はヘラ形、先は短く尖る。花柄は長さ1.5〜3cm、やや密に立毛が生える。
     果実(刮ハ)は球形。

  • 分布・生育地 :
     九州(鹿児島県) (国外:日本固有)
     山地

  • 花期 :   6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2020年6月24日  鹿児島県
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     コナスビと名のつく花が何種か知られているが、そのうち九州(本土)にはミヤマコナスビなどの他、オニコナスビや本種など比較的分布の限られる種が生育している。
     そのうち本種は鹿児島県だけに知られ、絶滅危惧1A類(CR)とされる少ない種である。
     この花の自生地についての情報を得、梅雨時なので天気を心配しながら訪れたが、幸いにも梅雨の中休みの晴れとなった。
     この花は林縁にコナスビと混生して咲いていて、気をつけて見ていないと見過ごしそうだった。
     他の種との違いは、葉肉内に腺点や腺状のないとこ、萼裂片がへら形で先が短くと尖るなどで、チェックしながら撮影した。

  • 葉

    花柄

    同じ科の仲間の花
ヘツカコナスビ2

花

萼