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- 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属
- 特徴 :
長さ1〜7mになる常緑の半つる性低木。
茎は細く、疎らに刺がある。
葉は単葉で時にやや3浅裂し、葉身は卵状楕円形〜卵状長楕円形、長さ8〜10cm、幅3〜5cm。先は短鋭尖頭、基部は切形〜やや心形、縁は鋭鋸歯縁。表面は無毛、裏面は白褐色の綿毛が密生し、細脈は隆起しない。葉柄は長さ1〜1.3cm。托葉は早落性。
花は頂生の散房または総状花序となり、1.5〜2cmの花を数個つける。花柄は長さ2〜3(〜5)cm、白い綿毛が生える。花床筒はコップ形。腋生の小花序はない。花弁は5個、白色で楕円形〜倒卵状円形、長さ約8mm、幅約7mm、内側の下部に疎らに毛が生え、外側にはわずかに綿毛が生える。萼片は卵形で先はやや尾状、両面に密に白い綿毛が生え、時に外側に短い刺が生え、開花時には開出し、果時には反り返る。雄しべは多数で無毛、花糸は線形、葯は楕円形。
果実(集合果)は径1〜1.5cm、赤〜黒紫色に熟す。
- 分布・生育地 :
沖縄(沖縄島) (国外:日本固有) 山地の日当たりいい林縁、林内
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年3月16日 沖縄県国頭郡 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
3月中旬、本土ではまだ早春と言われる時期だが、沖縄は春の盛りで多くの花が見られた。
とある林道を走ってると、林縁に咲く何となく感じの違うキイチゴの白い花が目に入った。
この時期の沖縄のキイチゴといえば、リュウキュウイチゴかリュウキュウバライチゴであるが、よく見ると葉裏が白く、探していたこの花だと気がついた。
石垣島の高所にも似た花があり、台湾や中国南部に分布する、花床筒や萼片に長い毛があるタイワンウラジロイチゴとする考え方がある。ここではその考え方に従ったが、同一種とする考え方の方が主流のようだ。
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