ヤマブキショウマ(山吹升麻)

Aruncus dioicus var. kamtschaticus


ヤマブキショウマ1


  • 科名・属名 : バラ科 ヤマブキショウマ属

  • 特徴 :
     草丈30〜100cmの多年草。
     葉は互生、2回〜3回3出複葉で、小葉は卵形、長さ3〜10cm、幅1〜6cm。先は尾状鋭尖頭〜鋭尖頭、縁には欠刻状の2重鋸歯がある。質は薄い紙質、裏面脈上に毛が生える。
     雌雄異株で、花序は枝分かれして長さ10〜30cmの複総状円錐花序になって多数つく。花弁は5個、白色でへら形〜広いへら形。雄株では長さ1〜1.2mm、幅0.3〜0.6mm。雌株では長さ0.6〜0.8mm、幅0.2〜0.3mm。雄株では雄しべは約20個、花糸は長さ2〜3mm。葯は球形。雌株では心皮は3個、直立し離れてつき、長さ約1mm、花柱は長さ約0.5mm。。
     果実(袋果)は、花後垂れ下がった果柄の先に下向きにつき、光沢があり、長さ約2.5mm。種子は狭紡錘形で、長さ約1.5mm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー、サハリン、カムチャッカ半島、千島列島)
     低山帯〜高山帯の林縁、草地、岩場

  • 花期 :   6〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1983年7月17日  北海道礼文島
     中上・全体2 1992年7月11日  北海道知床半島
     中中・全体3 2018年7月20日  長野県美ヶ原
     (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック)
     左下・花 2014年7月9日  北海道知床半島
     右上・葉1    同  上
     右下・葉2 2018年7月15日  長野県栂池高原

  • 撮影記 :
     写真は北海道のものが多いが、北海道〜九州の低地から高山帯まで広く分布している。
     ユキノシタ科のアカショウマに似るが、アカショウマは心皮が2個くっついている。
     蛇紋岩地には変種が多く、ポイヤマブキショウマミヤマヤマブキショウマなどが北日本に分布している。
     これらは全体が小さく、葉の先が尖らないなど少し異なる点があるが、全国的に分布するのは本種だけなので、あまり気にすることはない。

  • 葉1

    葉2

    同じ科の仲間の花
ヤマブキショウマ2

ヤマブキショウマ3

花