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- 科名・属名 : カエデ科 カエデ属
注.APG分類では、ムクロジ科(SAPINDACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
高さ5〜8mの落葉小高木。
幹は径5〜10cm、樹皮は帯青緑色、今年枝のみ赤褐色の縮毛がある。
葉は対生、葉身は卵形〜長卵形、長さ3〜8cm、幅1.5〜5cm。先は尾状に伸び、基部は浅心形〜円形、分裂しないか中部以下で3浅裂し、縁には不揃いの重鋸歯があり、鋸歯の先は鋭く尖る。裏面はやや粉白色、脈上に褐色の縮毛があるが、成葉ではほとんど無毛。葉柄は長さ1〜3cm、褐色の縮毛がある。
花は雌雄異株、長さ2〜5cmの総状花序になって先は垂れ、10個程度の花をつけ、赤褐色の縮毛がある。花柄は長さ3〜5mm。花弁は5個、淡黄色で、雄花ではへら形、長さ4〜5mm、雄しべは8個、長さ約2mm。萼片は楕円形、長さ3〜4mm。雌花の花弁は、長さ約3mm、萼片は長さ約2mm、退化雄しべは8個、長さ約1mm、子房には赤褐色の短毛があり、花柱の先は渦巻状に外曲する。
果序は下垂し、果実(翼果)の分果は長さ約2mm、無毛で、果翼は水平に開く。
- 分布・生育地 :
本州(福島県以南)〜九州 (国外:日本固有) 低山地のやや乾いた尾根筋や尾根に接する傾斜地
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2014年4月16日 和歌山県新宮市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・雄花序、中下・雄花 同 上 左下・果実(翼果) 2019年9月21日 岐阜県中津川市 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
4月半ばの暖かい日、紀伊半島だけに生育するカンアオイの撮影に出かけた。
バス停から自生地である場所までは、熊野川支流に沿って伸びる長い林道歩きをすることになった。
ただひたすら歩くだけかと思ったが、道端にはトサノミツバツツジやウンゼンツツジなどのツツジ類、キシダマムシグサなどのテンナンショウ類やこの花が咲いていてすっかり道草してしまった。
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