リュウキュウミヤマシキミ(琉球深山樒)

Skimmia japonica var. lutchuensis


リュウキュウミヤマシキミ

  • 科名・属名 : ミカン科 ミヤマシキミ属

  • 特徴 :
     高さ1〜3mの常緑低木。
     葉は互生して茎の上部にやや集まってつき、葉身は狭長楕円状披針形〜狭長楕円形、長さ7〜15cm、幅3〜6cm。先は急に狭まって短く尖り、基部はくさび形、ほぼ全縁、革質で両面無毛。葉柄は5〜10mm。
     花は雌雄異株、枝先に長さ4〜8cmの散房状の円錐花序をだし、花は白色、花弁は4個、長楕円形で長さ約5mm。雄花の雄しべは4個で直立し、雌花退化した雄しべと1個の雌しべからなり、柱頭は平たく、浅く4〜5裂する。
     果実は球形で径1〜1.2cm、赤熟する。
     ミヤマシキミの変種で、全体に大きく、葉や花、果実も大きい。

  • 分布・生育地 :
     九州(トカラ列島以南)〜沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、フィリピン)
     山地の常緑樹林下

  • 花期 :   1〜3月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2014年1月21日  沖縄県国頭郡
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・中下、雄花1・2、下右・葉    同  上
     下左・果実 2015年11月30日    同  上

  • 撮影記 :
     特徴の欄にも記したが、本土に分布するミヤマシキミの変種で、全体に大きく、葉や花、果実も大きいことが相違点とされる。
     1月末のある日訪れた沖縄北部の奥深い山、尾根や谷をいくつか越え、谷沿いに咲くある植物を目指して歩いた。
     本土の1月は真冬だが、沖縄の1月はサクラツツジヒメサザンカなど、山中でも多くの樹の花が咲いている。
     そんな尾根上の林下、低木の枝先に白いこの花が咲いていた。萼片が赤味を帯びた花もあった。
     ミヤマシキミはほとんど見下ろす形で咲いているが、それより大きいのが特徴のこの花、見上げるような場所にも花があった。
     同時に果実も見られたが、秋に見た時の方が赤色はより鮮やかだった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
雄花1・白

雄花2・帯赤色

果実