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- 科名・属名 : スミレ科 スミレ属
- 特徴 :
草丈3〜10cmの多年草。
無茎種。地下茎は短く、全体に小型で、無毛かわずかに微毛がある。
葉は暗緑色で斜上し、三角状披針形〜長三角形、長さ1.5〜4cm。先は鈍頭で稀に鋭頭、基部は切形〜浅い心形、縁にはやや細かい鋸歯があるが、上部はあらくてはっきりしない。表面は暗緑色、裏面はしばしば紫色を帯びる。葉柄は長さ2〜4cm。果期の葉は長さ6cm程度と大きくなり、基部が矢じり形に広がる。
花は、径1〜1.5cmと小型。花柄は長さ4〜10cm。花弁は長さ8〜10mm、濃紫色稀に淡紫色、側弁の基部には毛がある。距は細く、長さ3〜4mm。花柱はカマキリの頭形、上部が左右に少し張り出し、柱頭はわずかに突き出る。萼片は広披針形、付属体には鋸歯があるか全縁。
果実(刮ハ)は長楕円形で鈍頭〜円頭、長さ6〜10mm、淡緑色または紅褐色の斑点がある。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:台湾) 人家近くの石垣や道路、畑
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1986年5月17日 新潟県佐渡ヶ島 中上・全体2 2010年3月27日 東京都日野市 中下・全体3 2019年5月3日 新潟県魚沼市 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花、以下全て 同 上
- 撮影記 :
名前の通り小型のスミレで人家近くに多いことから、古い時代の逸出ではないかと思われている。
東京都下でも多摩地域はまだ自然が残り、自宅から駅までの道すがら、石垣や道路のアスファルトのすき間に何種類かのスミレが見られる。
その中で、まず最初に花を咲かせるのがこの花で、遅れてタチツボスミレやスミレが咲き出す。
同じように比較的早い時期に咲くコスミレに比べると、葉がやや厚く、硬い感じがする。
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