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- 科名・属名 : ツチトリモチ科 ツチトリモチ属
- 特徴 :
草丈は花時で1〜5cm、果期で10〜15cmになる寄生の多年草。
塊茎は平滑でやや光沢があり、皮目がなく、こぶ状に分枝し(塊茎支という)、多数の小さな塊茎支が集まる。
1個の塊茎から3〜10個の花茎を直立し、茎は乳黄白色で、稀に赤みを帯びる。
葉は鱗片状で、短楕円形〜長楕円形、多肉質で厚く、スプーン形で内側がくぼむ。
花は雌雄同株。花序は長卵形〜楕円形で、1個の花序に雄花と雌花がつく。雄花は散生し肉眼でもはっきりわかるが、雌花は小棍体と呼ばれる棍棒状の微細な突起の間に埋もれて外からは見えない。小棍体のクチクラ(表皮を覆う疎水性の層)は平滑。雄花は短い柄があり、花被は3裂し、内側がくぼんだまま開き、中央に柄のない3個の葯があり、白色の花粉を出す。花の盛りを過ぎると茶褐色に変色し、後黒色に変わる。雌花は花被がなく、紡錘状で、乳黄白色。花柱は初め短いが、花の盛期には急に伸び出し、柱頭を小棍体の間から出して受粉する。
果序は花序に比べて膨らみ、高さ10〜15cmになる。
- 分布・生育地 :
四国(高知県)、九州(長崎・宮崎・鹿児島県)、沖縄 海岸近くの自然林の根に寄生(寄主はトベラ、シャリンバイ、ネズミモチなど)
- 花期 : 10〜11月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(果序) 1993年11月2日 長崎県長崎市 中・全体2(果序) 2011年11月17日 鹿児島県鹿児島市 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・花序 1993年11月2日 長崎県長崎市 右下・鱗片葉 同 上
- 撮影記 :
ツチトリモチの仲間は数種類知られるが、黄色い花穂を持つのは本種だけなので見誤ることはない。
写真は上、中のように黄褐色の果序に茶褐色の点があるもので、茶褐色になった部分は雄花の咲き終わった跡である。
花期の状態は左下の写真のように、花茎がまだ伸びきず、花序に白い花粉をつけたもの(=雄花が咲いている状態)で、草丈も低く目立たない。
和名は鹿児島県の喜入町で初めて発見されたことから付けられていて、中の写真はその喜入町(現在は鹿児島市)で撮影したものである。

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