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- 科名・属名 : ユキノシタ科 ネコノメソウ属
- 特徴 :
草丈10〜20cmの多年草。
走出枝はなく、花後に花茎の基部に楕円形で有毛の珠芽(むかご)ができる。全体に長毛が散生する。
葉は互生、根出葉は円腎形、長さ5〜20mm、幅8〜30mm。縁に7〜11個の浅くて平らな鋸歯がある。両面とも無毛かわずかに軟毛がある。葉柄は長さ2〜7cm。茎葉は円腎形〜卵円形、基部は浅心形〜切形、縁に浅い平らな鋸歯がある。
花は花茎の先につき、花序に6〜10花を密につけ、径2〜3cm。花弁はなく、苞は緑色で卵形、径4〜5mm、萼裂片は緑色で基部は黄緑色を帯び、倒卵形で花時には平開するが花後は直立する。花盤は黄緑色。雄蕊は(2−)4〜8個。裂開前の葯は黄色。花茎の基部には開出する白毛が散生し、1〜2葉が互生する。
- 分布・生育地 :
北海道(西南部)〜九州 (国外:朝鮮、中国(東北部)) 湿った林内や林縁
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1997年4月20日 三重県藤原岳 中上・全体2 2015年3月20日 神奈川県南足柄市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 2018年3月30日 鳥取県岩美郡 中下・花2 2015年3月20日 神奈川県南足柄市 左下・果実 2019年4月16日 熊本県阿蘇 右上・根出葉 2018年3月30日 鳥取県岩美郡 右下・花茎 同 上
- 撮影記 :
春先の三重の藤原岳は面白い。有名なフクジュソウの群落だけでなく、ミノコバイモやタキミチャルメルソウなど他ではあまり見られない花も多い。
本種も目立たない花だが、枯沢の林下に負けじと咲いていた。
ネコノメソウの仲間もよく似ていて同定が難しいが、この花は葉が互生し、走出枝がなく、花後花茎の基部に珠芽(むかご)ができることや、苞と花が緑色であることが特徴である。
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