ハリガネスゲ(針金菅)

Carex capillacea var. capillacea


ハリガネスゲ1


  • 科名・属名 :
     カヤツリグサ科 スゲ属(ハリスゲ節)

  • 特徴 :
     草丈10〜30cmの多年草。
     根茎は短く、葉を叢生する。葉は幅1〜1.5mm。
     有花茎の上部はやや硬く、鈍稜があり平滑。
     小穂は1個を頂生し、長さ5〜10mm。上部の雄花部は披針形で、下部の雌花部はほぼ同じくらいの長さ。雌花部は短く、果胞は少数。
     雌鱗片は果胞より短く、円頭。
     果胞は広卵形、長さ2.5〜3mm、縁近くに少数の太い脈がある。柱頭は3岐。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州(屋久島まで) (国外:朝鮮、台湾、中国〜インド、オーストラリア)
     山地(ブナ〜カシ帯)の湿地

  • 果(花)期 : 4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2017年6月17日  神奈川県箱根
     中1・全体2 2018年6月5日    同  上
     中2・全体3 2024年6月20日  群馬県尾瀬ヶ原
     (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・小穂1    同  上
     中4・小穂2 2017年6月17日  神奈川県箱根
     左下・果胞、雌鱗片 2018年6月5日    同  上
     右下・基部の鞘 2024年6月20日  群馬県尾瀬ヶ原

  • 撮影記 :
     マツバスゲによく似ているが、小穂が短く、雄花部は短く、果胞はより大いことが違いとされている。
     また、マツバスゲが低地の湿地に多いのに対し、この種は山地の湿地で見かける方が多い。
     この花があった湿地には、ヒメゴウソアゼスゲなどいくつかスゲがあり、じっくり撮影していたらもう昼の時間になっていた。

  • 基部の鞘

    同じ科の仲間の花
ハリガネスゲ2

ハリガネスゲ3

小穂1

小穂2

果胞・雌鱗片