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 - 科名・属名 : ラン科 シュスラン属
  注.APG分類では、学名(G. hachijoensis var. hachijoensis)  
 - 特徴 :
  草丈10〜25cmの多年草。 
 茎の基部は地上を這い、節から根を出し、上部は立ち上がる。 
 葉は疎らに3〜4個つき、葉身は卵形〜長楕円形、長さ3〜4cm、幅2〜2.5cm。濃緑色で、中肋に沿って白色の帯状斑が入る。 
 花は茎頂に総状花序となり、汚白色でわずかに紅色を帯びた小さな花を多数つける。苞は線状披針形で鋭尖頭、縁に毛がある。背萼片は卵形で鈍頭、長さ約4mm、側萼片は長楕円状卵形で鈍頭、帯緑色、背萼片とほぼ同長。側花弁は倒披針形、白色、萼片とほぼ同長で、背萼片と兜状になる。唇弁は広卵形でやや鈍頭、淡黄色、基部は袋状で長さ約4mm。蕊柱は短く、長さ約2mm、葯は淡褐黄色。花粉塊は黄色。 
 中脈に白い筋の入らないタイプを、 
 ●オオシマシュスラン(f. izuohsimensis)(左下の写真)という。  
 - 分布・生育地 :
  本州(東京都伊豆諸島)(国外:日本固有)  常緑広葉樹林下  
 - 花期 :   9〜11月
  
 - 撮影月日・場所 :
  上・全体1 1993年9月18日  東京都伊豆諸島  中・全体2(オオシマ)、以下全て    同  上  (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)  
 - 撮影記 :
 
 伊豆諸島の常緑樹林下は地生のラン類が多い。 
 少し林下に入ると各種のシュスランやシマササバランなどの葉がすぐに見つかる。 
 9月に訪れた際も、ヤクシマアカシュスラン、アケボノシュスランなども咲いていて撮るのに忙しかった。 
 かってはこんなランの楽園が日本各地にあったそうであるが、最近では人の出入りに制限のある島嶼の一部に限られてきているのは寂しい限りだ。 
 本種は伊豆諸島の特産種とされていたが、最近の図鑑ではヤクシマシュスランも同一種とし、分布も伊豆諸島だけでなく、本州(岩手県、関東地方南部)〜沖縄とされ、台湾にも分布するとされている。  
 
  
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