ミズトンボ(水蜻蛉)

Habenaria sagittifera


ミズトンボ1

  • 科名・属名 : ラン科 ミズトンボ属

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの多年草。
     茎は楕円体の塊根から出て、断面は3角状で無毛。
     葉は茎の下部に数個つき、線形で細く長さ5〜20cm、幅3〜6mm。先は細長く尖り、基部は鞘となり茎を抱く。上部には線形の鱗片葉がある。
     花は茎頂に総状にやや多数つき、淡緑色〜淡黄緑色、径8〜10mm。背萼片は円心形で長さ約4mm、側萼片は半切腎形で長さ約5mm、幅約6mm。側花弁は歪んだ卵形、唇弁は淡黄緑色、長さ約2cm、3裂し十字形になり、裂片は線形、中裂片は全縁、側裂片は斜上する。距は長さ約15mm、下垂し、先端は球状に膨れる。

  • 分布・生育地 :
     北海道(西南部)〜九州 (国外:中国(東北〜東南部))
     日当たりのよい湿地

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 1997年9月7日  茨城県西茨城郡
     中上・全体2 2014年9月14日  大分県宇佐市
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花序 1993年8月29日  長野県八ヶ岳山麓
     下・花 2014年9月14日  大分県宇佐市

  • 撮影記 :
     夏から秋にかけて低地〜山地の湿原に咲く。
     よくサワギキョウと一緒に咲いていることが多い。
     唇弁の十字形が特徴的のうえ、花は宇宙人の顔にも見える。
     この花が咲く低地の湿地は、開発や埋め立てで減少しており、沢山見られる場所は少なくなった。
    上の写真は茨城県のある湿地で撮影した。ここには、ミミカキグサヒメナエなど少なくなっていいる湿原植物も咲いていた。

  • 同じ科の仲間の花
ミズトンボ2

花序

花