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- 科名・属名 : ラン科 ジャコウキヌラン属
注.APG分類ではキヌラン属、学名(Zeuxine nervosa)
- 特徴 :
草丈約30cmの多年草。
茎は匍匐し、先は立ち上がる。
葉は4〜5個が互生、葉身は卵状披針形、長さ約7cm。先は尖り、しばしば中肋に白条が入る。
花は花茎の先に総状花序となり、やや疎らに6〜10花をつける。花は半開し、淡黄緑色でやや赤褐色を帯び、唇弁は白色。
萼片と花弁は長さ約5mm、背萼片は卵形、側萼片は長楕円形、花弁は斜卵形、唇弁はY字形で長さ約7mm、裂片の先端は円形。基部は嚢状になり、背面基部に3〜4対の突起がある。
別名 センカクキヌラン
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣島、魚釣島) (国外:台湾、フィリピン、東南アジア、ヒマラヤ) 自然林の湿った林下
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2022年4月14日 沖縄県石垣島1 中1・全体2 同 上2 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序 同 上 中下・花1 2017年4月8日 同 上 左下・花2、以下全て 同 上
- 撮影記 :
ジャングルの岩のゴロゴロした湿った谷間、その一角に十数株この花が生えていた。
時期的に少し早いと思っていたが、予想通りというか幸いなことにというか、2本の株の先端に1〜2花が咲き始めていた。
これでは納得できないと数年後再チャレンジし、新たな自生地も含め2ヶ所で盛期の花を見ることができた。
別の自生地の花は草丈が50〜70cm近くあり、図鑑の記述よりはるかに草丈が高かった。
花はジャコウキヌランによく似ているが、花茎の高さが低く(前述のように個体差はあるが)、葉も小さく光沢がないなどの違いがある。
同じキヌラン属のヤンバルキヌランやアオジクキヌランとは、植物体が大きく、唇弁の幅が狭くなった部分がつぼ状に巻き込むこと、唇弁基部の内面の対になった突起が複数個あることなどが異なる。
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