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- 科名・属名 : オシダ科 オシダ属
- 特徴 :
草丈50〜90cmの常緑性シダ。
オクマワラビとオオクジャクシダとの推定雑種で、外見はオオクジャクに似ている。
根茎は短く、直立〜斜上する。
葉は1回羽状複生、葉身は披針形〜長楕円状披針形、羽片は10〜20対つき、長楕円状披針形で中〜深裂し、葉上面の脈が窪む。質はやや厚い紙質、淡緑色〜緑色でほぼ無毛。
葉柄は淡緑色で基部はやや褐色。基部には鱗片を密につけ、鱗片は披針形〜長楕円状披針形で光沢のある褐色〜黒褐色。中軸の鱗片は疎らにつき、線状披針形で黒褐色。
胞子嚢群は葉身、羽片の頂点側からつき、下部では辺縁寄りに、上部ではやや中間につき、包膜は円腎形。4倍体不稔性であるが、無融合生殖により部分的に稔性がある。
- 分布・生育地 :
本州(山形、宮城県以南)〜九州 (国外:日本固有) 沢沿いや山地の陰湿な林下
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2015年7月5日 広島県広島市 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中・葉上面、以下全て 同 上
- 撮影記 :
シダに詳しい花仲間に案内されたのは、広島市佐伯区の湿った植林地、そこには初めての出会いとなるオオクジャクやキヨズミオオクジャクやこのシダが林下を覆っていた。
教えられるままに撮影したが、同時に似た仲間を観察できると、その違いがはっきりと認識できた(その時はわかったつもりでいたが、少し時間が経つだけですぐに分からなくなったが)。
このシダはオクマワラビとオオクジャクシダとの推定雑種で、基準産地は神奈川県南足柄市であるが、神奈川県では極めて稀のようだ。
その「神奈川県植物誌」によると、オオクジャクシダより羽片数が少なく幅が広く、オクマワラビより羽片の切れ込みは浅く、葉の上面が窪み、葉身は水っぽく折れやすいと記されている。
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