ヒトツバイワヒトデ(一つ葉岩海星)

Colysis ×simplicifrons


ヒトツバイワヒトデ

  • 科名・属名 : ウラボシ科 イワヒトデ属

  • 特徴 :
     草丈25〜50cmの常緑性シダ。
     イワヒトデとヤリノホクリハランの雑種。
     根茎は径3mm以下とやや細く、長く横走する。
     葉身は単葉で披針形〜線状披針形、長さ15〜25cm。変化が多いが、下部に1〜3対の側羽片がやや不規則につく。質は紙質で、全縁かやや波状縁、脈は主脈でも不鮮明。葉柄は葉身より長く、長さ15〜30cm、基部に鱗片がある。
     胞子嚢群は主脈間を中肋から葉縁まで線状に伸び、少ない場合は葉の上部だけにつく。

  • 分布・生育地 :
     本州(和歌山県)、九州〜沖縄
     低地の林下の岩上、地上

  • 撮影月日・場所 :
     2007年3月25日  鹿児島県屋久島
     下・胞子嚢群    同  上

  • 撮影記 :
     春先の屋久島、予定した沢沿いの遡行は、前日の大雨で沢が増水していてあきらめた。
     沢沿いの岩場や林下を調べ歩くと、岩上や樹幹に50cm以上もあるナンカクラン、大株のマツバランなどがあって結構面白い。
     その中に不規則に側羽片をつけたこのシダが目に入った。
     当時は独立種なのか雑種なのかはっきりしていなかったが、最近ではイワヒトデとヤリノホクリハランの雑種とされている。
     その後この沢を訪れる度に立ち寄ってみるが、年々草勢が衰えていくような気がして心配だ。

  • その他のシダ
胞子嚢群