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- 科名・属名 : キク科 タンポポ属
注.APG分類V、Wでは、学名(T. platycarpum var. platycarpum)
- 特徴 :
草丈15〜30cmの多年草。2倍体。
根出葉は倒披針形で、長さ20〜30cm、幅2.5〜5cm。羽状に深裂するか欠刻があるなど変化が多い。
頭花は黄色で、径3.5〜4cm。総苞は開花時で15〜21mm、総苞外片は密着し、総苞の1/2〜2/3を覆い、密に縁毛があり、上部に長さ1〜3mmの角状突起がある。
果実(痩果)は長楕円形〜卵形で褐色〜淡黄褐色、冠毛は長さ6.5〜8.5mm。
- 分布・生育地 :
本州(関東〜中部(東海)地方) (国外:日本固有) 道端、草地
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年3月22日 東京都日野市 中上・全体2 1995年4月29日 千葉県四街道市 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 2018年4月3日 神奈川県川崎市 中下・総苞 2010年4月17日 東京都日野市 左下・果実(痩果) 2017年5月7日 茨城県那珂市 右下・葉 2018年4月3日 神奈川県川崎市
- 撮影記 :
関東地方でタンポポといえば、本来なら在来種のこの花が代表となるはずである。
しかし、開発され尽くした東京などでは、帰化のセイヨウタンポポや最近ではアカミタンポポの勢力が圧倒的で、総苞片が反り返らず突起のあるこの花を見かけることは少ない。
東京でも多摩地域になると、河川の堤防上や丘陵地では昔からのこの花を見ることができる。私の住んでいる日野市でも道路際は帰化種であるが、多摩川やその支流の堤防上はまだこの花の勢力下で、春先になると黄色の花を見ることができる。
ただ、帰化種との雑種も増えてきていて、そのうち純系のこの花がなくなってしまうのではないかと心配である。
なお、ここでは別種の扱いの考え方に従ったが、カントウ、ヒロハ、カンサイと分けられている在来種をニホンタンポポということで1種とする考え方もあるようだ。
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