ヤマホオズキ(山酸漿)

Physalis chamaesarachoides


ヤマホオズキ

  • 科名・属名 : ナス科 ホオズキ属
     注.APG分類V、Wでは、ヤマホオズキ属で学名(Archiphysalis chamaesarachoides)

  • 特徴 :
     草丈30〜50cmの多年草。
     茎は直立し、軟弱でよく枝分かれし、無毛。
     葉は卵形、長さ5〜12cm、幅2.5〜7cm。先は鋭く尖り、基部は狭まって細い柄になり、縁には鋸歯が少しある。質は薄く、脈上に疎らに毛があるかほかは無毛。葉柄は長さ1〜5cm。
     花は葉腋に1個つき、花冠は白色、杯形で浅く5裂し、径7〜8mm。萼はみじか筒形で浅く5裂する。
     花後膨らんだ萼は果実(液果)を包み、球形で長さ12〜15mm、萼は緑色で10本の稜とまばらに刺状の突起がある。果実(液果)は球形、径約1cm、黄熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東南部以南)〜九州 (国外:中国、台湾)
     山地のやや湿った林下

  • 花期 :   8〜9月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2007年9月2日  東京都高尾山
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花、右下・葉    同  上
     左下・果実 2006年9月23日  神奈川県三浦半島

  • 撮影記 :
     三浦半島は東京近郊の小さな半島であるが、すこし谷あいを詰めると急に深山の趣きとなり、神奈川県でも珍しい植物が多数記録されている。私もタニジャコウソウカリガネソウをこの逗葉山地(地元ではこう呼ぶ)で見たことがある。
     この花もあると聞き出かけたが、花はタッチの差で散っていて、残念ながら萼に包まれた果実を見るに止まった。花後、果実はホオズキのように膨らんだ萼に包まれるという特徴がある。
     翌年、高尾山にこの花があると聞き訪れた。
     ちょうどいい花期かなと思って出かけた9月初め、予想に反して終わりがけで、多くの花が萼に包まれた果実になっていた。
     途中にはハダカホオズキの花も何ヶ所か見られた。

  • 葉

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花

果実(膨らんだ萼)