ナンブトウウチソウ(南部唐打草)

Sanguisorrba obtusa


ナンブトウウチソウ1

  • 科名・属名
  • : バラ科 ワレモコウ属

  • 特徴

  •  草丈30〜50cmの多年草。
     茎や葉軸に赤褐色の縮れ毛を密生する。
     葉は奇数羽状複葉で13〜17個の小葉からなり、小葉は広卵形〜楕円形、長さ3〜3.5cm。小葉柄はほとんどなく、裏面は白色。
     花は茎の先に花穂となって垂れ下がり、淡紅色で長さ4〜7cm。先のほうから基部に向かって咲く。

  • 分布・生育地

  •  本州(早池峰山)(固有)  高山の草地

  • 花期
  • :  8〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  2014年8月19日 岩手県早池峰山
     中、以下全て    同  上

  • 撮影記

  •  カライトソウによく似た紅紫色の花穂が垂れ下がるこの花、東北の早池峰山にだけ見られる。
     早池峰山は花の山として有名であるが、積雪が少ないため東北の山にもかかわらず全般的に花期は早い。6〜7月がピークといっていいくらいだ。
     7月末ともなるとハヤチネウスユキソウなどもすっかりドライフラワー状態で盛夏のイメージはない。そんな頃から咲き出す花の一つがこの花だ。
     ナガバキタアザミミヤマシャジンなどの咲くお花畑、紅い花穂を揺らす風のささやきはもう秋だ。
     ただこの花を盛りの時期に見たいとなると、8月上旬でバスの便がなくなるため、車でないと不便な山になってしまう。
     やっと訪れた8月中旬、花は盛りだったがガスで花穂が濡れて垂れ下がり、今ひとつだったのは残念だった。
     よく似たカライトソウとは、花穂の長さが4〜7cmと短く、雄しべが4本と少ないなどの違いがある。

    葉

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ナンブトウウチソウ2

花