ダイトウサクラタデ(大東桜蓼)

Persicaria taitoinsularis


ダイトウサクラタデ


  • 科名・属名 : タデ科 イヌタデ属

  • 特徴 :
     草丈40〜80cmの多年草。
     花柄が苞とほぼ同長で、栄養器官に腺点がない、苞は上縁以外無毛、葉は表面に細毛があるか無毛で、裏面は脈上以外は無毛などケタデによく似ている。
     違いは本種の花柱が2本(ケタデは3本)、果実(痩果)はレンズ状(ケタデは3稜形)とされる。

  • 分布・生育地 :
     沖縄(大東諸島) (国外:ミクロネシア〜マレーシア(東部))
     池畔

  • 花期 :  ほぼ周年?(秋が主体)

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体 2006年12月2日  沖縄県大東諸島
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中・花序、下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     大東諸島は沖縄県の島であるが、島の成り立ちが琉球列島と異なり小笠原諸島と同じフィリピン海プレートにあることから、小笠原諸島と共通の植物やこの島しか見られない植物がいくつか知られている。
     固有種であるナガバアサガオボロジノニシソウダイトウワダンなどを目的に出かけたのは12月の初めだった。
     小さな島内を巡って目的な花やこれも固有種のアラゲタデなどを撮影し、池端に咲いていたケタデも撮影した。
     最近「改訂新版 日本の野生植物4」(平凡社刊)を見ていたら、大東諸島にはケタデは分布せず、よく似た本種が分布してることを知った。
     日本では大東諸島だけに分布し、他の分布地域はミクロネシアなど南太平洋ということで、島の成り立ちと深い関係があることがわかる。

  • 同じ科の仲間の花
花序

葉